BONHEUR ANIMAL HOSPITAL

疾患

眼の異常とは?

2024.10.15

院長の河村です。

今回は私が得意とする眼科疾患の入り口からお話していきますね。

眼とは当たり前のことですが、物を見るための装置です。

これを細かく分解すると外界の光信号を受信し神経電気信号に変換し脳に伝えることによって形や色、大きさを識別するための感覚器官です。

光の通り道としては角膜→前房→水晶体→硝子体→網膜と進み、網膜の桿体細胞・錐体細胞にて神経電気信号に変換され、視神経を通り脳に伝えられます。

光は透明の物でないと正確に通過できないため、角膜が黒くなったり(角膜色素沈着)、白内障(水晶体が白濁する)、眼内出血などで光の通り道が遮断されると物が見えなくなります。そして網膜剥離などの網膜に異常が起こると光信号を受信できなくなり、視神経に異常が起こると脳に電気信号を送れず物が見えません。

物が見えなくなると物にぶつかるなどの明らかな行動異常として飼い主が認識できることがありますが、片目だけ見えなくなった場合は犬や猫は普通に生活していることがあります(本人としては生活しづらかったとは思いますが)。

では、飼い主が外から眼を見て異常がわかるものでしょうか?簡単にわかる症状は眼が白い、眼が黒い、眼が赤いなど明らかに光が通れない状況に陥っている時つまり光信号の通り道の異常です。網膜以降の異常に飼い主が気づくことはあまりありませんのでここからは獣医師の出番です。

また、眼をショボショボさせる(眼の痛み)、白目の充血やまぶたの腫れ、過剰な涙やメヤニ等も眼の異常にあたります。こういった異常を早期に発見し、検査・治療することによって失明に至る重大な疾患を食い止めることが大切なのです。

些細なことでもかまいません。眼の異常を感じたら気軽にご相談いただければと思います。

院長 河村幸浩

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